こんにちは。川越店の江口です。
一年で寒さが一番厳しい時期となりましたが、そんな中でも満開のロウバイの
ニュースを目にしたりと、ゆっくりと近づく春の兆しを嬉しく思うこの頃です。
季節はさかのぼり昨年のGWにお気に入りの食器を割ってしまいました
手から滑って床に落ちていく瞬間は何故かスローモーション
大切に扱っていたはずなのにと悔やんでも悔やみきれず、
無残な姿を受け入れられずしばらくお皿を封印していました。
いつも頭の片隅にあった可哀そうなお皿…
数か月後、聞き知っていた『金継ぎ』を思い立ち、自分で直すことにしました。
金継ぎは割れたり欠けてしまった陶磁器を漆で接着し、継ぎ目に金粉で装飾する
日本独自の伝統技法です。
接着剤で直す手軽な方法もありますが、食べ物をのせる安全性も考えて
漆を使った方法で修復しました。
金継ぎには複数の工程があり、乾燥させては作業を繰り返すこと約1か月。
出来栄えはともかく生まれ変わった姿に愛着がさらに増しました
作業中に感じたゆっくりと流れる時間、作業へ没頭することは
心の落ち着きへもつながっていました。大切なものを長く使うサステナブルな取り組みが
日本古来の文化で実践させれていたことに誇りを感じます。
失敗から思いがけずにアップサイクルを楽しむ経験となりました。